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最終更新日  2024年08月17日

資本政策

資本政策は東京の英知コンサルティング株式会社へ。資本政策とは、株式移動、第三者割当増資、組織再編などで、資金調達、資本構成の最適化、インセンティブプラン、創業者利潤、事業承継対策などを実現することです。

IPOにおける資本政策

資本政策とは

資本政策とは、事業計画を達成するための資金調達及び株主構成計画をいいます。
具体的には、以下が資本政策の重要な3要素になります。
 
・資金調達
 誰から、どれ位の金額を、いくらの株価で資金調達するのか?
・持株比率
 オーナー(もしくは経営陣)の持株比率をどの程度確保しておくのか?
・キャピタルゲイン
 オーナー個人のキャピタルゲインをどの程度見込むのか?
 
資本政策3つの要素
①持株比率…会社の発行済株式総数のうち、株主がどのくらいの株式を保有しているかを示す割合。
キャピタルゲイン…株式や債券など、保有している資産の売却によって得られる売買差益。
 
②この3つの要素を将来にわたってどのようにバランスさせるのかが資本政策のキモです。 資金調達を重視するのであれば持株比率・キャピタルゲインをある程度抑える必要がありますし、 オーナーが過半数の持株比率を確保したいのであれば、資金調達やキャピタルゲインを抑える必要があるわけです。
 
③上場準備企業では、上記3つの要素に加えて「役員・社員へストックオプションをどの程度与えるか?」 「事業承継を見据えた節税対策をどうするか」という点も考慮に入れる必要がありますので、より複雑になってきます。

資本政策の立案の流れ

① 前提条件の立案
資本政策は事業計画とセットで作ります。まずは大雑把でもいいので、上場までの事業計画(利益計画)を立てましょう。 具体的には、上場までの会社の成長イメージ、必要な事業資金、上場時の時価総額・公開価格のイメージを作ります。 それに合わせて、いつ上場するのか、どの市場で上場するのか検討します。

②内部の資本政策の立案
上場後のオーナー家の持株比率をどの程度維持するのか検討します。株主総会では株主が所有する株式数に応じて議決権が与えられますので、 事前にオーナー家の持株比率の計画を立てておくことが上場後の経営権の安定に繋がります。 また、親族への贈与や資産管理会社等による相続対策もこのタイミングで検討します。資産管理会社については関連コラムで解説していますのでご覧ください。

③外部の資本政策の立案
役員・社員など、オーナー家以外の関係者に関わる資本政策を検討します。具体的な方法は後述します。 その後、上場に向けて必要となる発行済株式数を設定し、株式の公募・売出を実施します。

資本政策の具体的な方法

上記「③外部の資本政策の立案」に挙げた資本政策のおもな手段としては下記があります。

・ストックオプション
社員に対して、あらかじめ定められた「価格」、「数」、「期間内」に株式を購入できる権利を付与する方法です。ストックオプションをもらった社員は、会社が上場した後にストックオプションを権利行使して株式を取得し、その株式を市場等で売却することによって利益を得られます。

・従業員持株会
従業員が容易に自社株式を取得できるようにする方法です。持株会に加入している従業員の給与・賞与から自社株の取得用に少額を天引きし、その資金をもとに持株会が自社株を購入する仕組みとなっています。

・第三者割当増資
特定の第三者に対して、新株を引き受ける権利を付与し増資する方法です。一般的には、自社の役員・金融機関・取引先など、自社と関わりのある人・企業に付与します。

その他にも「種類株式の発行」や「株主割当増資」など様々な手段があります。どのような手段を採用するかは、目的に応じて自社内で検討いただくか専門家へご相談ください。

中小企業の資本政策コンサルティング

資本政策は企業の基盤を築き、将来の発展に向けた重要な要素です。私たちの専門知識と経験を活かし、ご協力いただいた企業が市場での競争力を高め、新たな成果を上げられるようサポートいたします。 

弊社の資本政策コンサルティングは、中小企業の特性を深く理解した上で、個別のニーズに合わせた戦略的なアドバイスを提供します。以下に、弊社がお手伝いできる領域をご紹介いたします。

資本調達の最適化

中小企業にとって、適切な資金調達が成長戦略の鍵となります。私たちは豊富な知識とネットワークを活用し、適切な資金調達手段を提案します。銀行融資、投資家の調達、補助金活用など、幅広いオプションを検討し、企業の特性に最もマッチした資金調達策をご提案いたします。

資本構造の最適化

資本構造の最適化は企業価値の向上につながります。私たちは財務データの分析や業界動向の把握を通じて、適切な資本構造をご提案します。株式発行、資本増強、株主構成の見直しなど、企業の状況に合わせた戦略的なアドバイスを提供いたします。

M&A戦略

成長戦略の一環として、M&Aは有力な手段です。私たちは豊富な経験と実績を持ち、中小企業のM&A戦略を支援します。戦略的なパートナーの選定、評価、交渉などのプロセスをトータルでサポートし、企業の成長を後押しいたします。

直近のトレンドと課題の解決

迅速に変化するビジネス環境において、企業はさまざまな課題に直面します。私たちは最新のトレンドやビジネスモデルを熟知し、経営課題を解決するための戦略を提供いたします。市場分析、競合分析、事業再編成など、企業のニーズに合わせた具体的な解決策をご提案いたします。

リスク管理と資本効率の最適化

ビジネスには不確実性やリスクがつきものです。私たちはリスク管理の観点から、企業の資本効率を最適化するアドバイスを提供します。キャッシュフローの最適化、資本予算の効果的な割り当て、リスク分散など、長期的な持続可能性を考慮した戦略をご提案いたします。

長期戦略と事業承継

中小企業にとって、事業の継続性は重要な課題です。私たちは長期戦略の策定や事業承継プランニングをサポートします。企業価値の最大化やオーナーの意向を考慮しながら、事業の将来を見据えた戦略的なアドバイスを提供いたします。

中小企業の資本政策コンサルティングの手法

私たちは、中小企業の経営者の皆様に対し資本政策コンサルティングの手法を提供しています。資本政策は企業の成長と競争力を向上させるために重要な要素ですが、中小企業にとっては課題となる場合もあります。私たちは専門性の高い手法を駆使し、中小企業の成長を促進するための効果的なアプローチを提供します。

当社の資本政策コンサルティングの手法には、以下の特徴があります。

経営状況の詳細な分析

まず、中小企業の現状を詳細に分析します。財務データや業界のトレンドを綿密に調査し、経営課題や成長のポテンシャルを明確に把握します。

目標設定と戦略立案

中小企業の経営目標に基づいて、適切な資本政策の目標を設定します。それに基づき、戦略的なプランを策定し、中小企業の持続的な成長を支援します。

資本調達の最適化

適切な資金調達手法の選定を行います。銀行融資、投資家へのアプローチ、政府支援プログラムなど、幅広い選択肢の中から最適な資金調達プランを提案します。

資本構成の最適化

借入金と資本のバランスを最適化し、資本構成の効率性を向上させます。適切な資本構造を構築し、中小企業の成長を支えます。

リスク管理の強化

市場変動やリスク要因に対するリスク管理策を策定します。適切なリスク管理の枠組みを整備し、中小企業の安定性を確保します。

実行とフォローアップ

提案された資本政策の実行に向けて、私たちは中小企業の経営者と協力し、具体的なアクションプランを策定します。適切なタイミングでの実行と、必要な調整や修正の迅速な対応を行います。さらに、成果の評価とフォローアップを通じて、資本政策の効果を定期的に評価し、必要な改善を提案します。
 

中小企業の経営者の皆様へ、資本政策コンサルティングの手法が中小企業の成長を加速する重要な要素であることを強くお伝えしたいと考えています。当社の経験豊かなコンサルタントが、専門知識と実務経験を活かして、中小企業のビジネスにおける資本政策の最適化をサポートします。詳細な情報やお問い合わせは、当社のホームページをご覧いただくか、お気軽にお問い合わせください。私たちは、中小企業の成長と繁栄を心から応援しています。

資本政策の実務

資本政策とは

資本政策とは、株式によって集める資本と、資本の提供者である株主の構成を計画・検討することです。

株式会社は会社の株式を発行し、株主から資金を得ることができます。そのかわり、株主は株主総会などで会社の経営に参加することが可能となります。そのため、株主が多くなればなるほど、会社運営の意思決定は難しくなっていきます。

また、大量の株式を持つ株主が現れた場合、経営のコントロールを失う場合もあります。そのため、「調達資金」と「経営の裁量権」の両者のバランスを取ることが、資本政策のポイントになります。

具体的には、以下の3点が資本政策の重要な要素になります。

①資金調達
 誰から、どれ位の金額を、いくらの株価で資金調達するのか?

②持株比率
 オーナー(もしくは経営陣)の持株比率をどの程度確保しておくのか?

③キャピタルゲイン
 オーナー個人のキャピタルゲインをどの程度見込むのか?

この3つの要素を、将来にわたってどのようにバランスさせるのかが資本政策のキモになります。資金調達を重視するのであれば持株比率・キャピタルゲインをある程度抑える必要があります。オーナーが過半数の持株比率を確保したいのであれば、資金調達やキャピタルゲインを抑える必要があります。

上場準備企業では、上記3つの要素に加えて「役員・社員へストックオプションをどの程度与えるか?」 「事業承継を見据えた節税対策をどうするか」という点も考慮に入れる必要があります。

資本政策の目的

資本政策の意義は、IPOやM&Aまでのプロセスを具体的にし、企業が確実にステップアップすることにあります。具体的な目的としては、以下があげられるでしょう。

①持株比率を維持しながら株式等を用いて資金調達をする
②社長にキャピタルゲインで大きな利益をもたらす
③ステークホルダーのメリットを考え、企業に貢献してもらう
④株式上場後の株価対策を行う
⑤事業承継や相続の対策を行う

資本政策立案

1.前提条件の立案
資本政策は事業計画とセットで作ります。先ずは粗くてもいいので、上場までの事業計画(利益計画)を立てます。 具体的には、上場までの会社の成長イメージ、必要な事業資金、上場時の時価総額・公開価格のイメージを作ります。 それに合わせて、いつ上場するのか、どの市場で上場するのか検討します。

2.内部の資本政策の立案
上場後のオーナー家の持株比率をどの程度維持するのか検討します。株主総会では株主が所有する株式数に応じて議決権が与えられますので、 事前にオーナー家の持株比率の計画を立てておくことが上場後の経営権の安定に繋がります。 また、親族への贈与や資産管理会社等による相続対策もこのタイミングで検討します。

3.外部の資本政策の立案
役員・社員など、オーナー家以外の関係者に関わる資本政策を検討します。

 

資本政策の方法

1.ストック・オプション(SO)の導入
社員に対して、あらかじめ定められた「価格」「数量」「期間内」に株式を購入できる権利を付与する方法です。ストック・オプションをもらった社員は、会社が上場した後にストックオプションを権利行使して株式を取得し、その株式を市場等で売却することによって利益を得られます。

2.従業員持株会の設置
従業員が容易に自社株式を取得できるようにする方法です。持株会に加入している従業員の給与・賞与から自社株の取得用に少額を天引きし、その資金をもとに持株会が自社株を購入する仕組みとなっています。

3.第三者割当増資の実施
特定の第三者に対して、新株を引き受ける権利を付与し増資する方法です。一般的には、自社の役員・金融機関・取引先など、自社と関わりのある人・企業に付与します。

4.種類株式の発行
普通株式とは異なる内容を持つ株式を発行します。種類株式には、配当の優先権や残余財産の分配の優先権が付いたものなどがあります。権利の内容に経済価値があれば、普通株式より高い株価で購入してもらうことも可能です。

資本政策実行のポイント

1.ステークホルダーの立場で考える
資本政策では、ステークホルダーの相反する考えが前提としてあります(例:株式を高く買ってもらいたい社長と、安く売ってもらいたいベンチャーキャピタルなど)。従って、達成のためには、各ステークホルダーの立場になり、どういった利害があるのか常に考えるのが重要です。

2.客観性な株価を設定する
株価設定あたっては、直接売買に関わる者同士はもちろん、既存の株主などにも配慮した価額にする必要があります。DCF法や純資産法など複数の計算方法を用いて、客観性のある株価を算定することが重要です。

3.法規制を遵守する
未上場企業が第三者割当増資や株主割当増資など増資を行うとき、次のケースに当てはまる場合は、金融商品取引法で定められた書類を提出する必要があります。

発行価額と人数 提出書類
発行価額の総額が1億円以上、かつ勧誘人数50名以上 有価証券届出書
発行価額の総額が1億円未満、かつ勧誘人数50名以上 有価証券報告書
募集等開始1年前に同様の募集を行い、発行価額の合計額が1億円以上である 有価証券届出書
募集等開始6ヶ月以内に同様の募集を行い、その合計人数が50名以上、発行価額の合計額が1億円以上 有価証券届出書

 

非上場会社の資本政策

資本政策は、IPO(株式上場)やM&Aを目指す会社に止まらず、非上場の同族会社にとっても極めて重要です。しかし、非上場の同族会社では株式の課題を意識しなくなりやすい傾向があります。その理由は、非上場の同族会社の株主は、親族で占められおり、そもそも外部株主を意識する必要がありません。また、相続も頻繁に発生するわけではありません。資金調達についても、多くの場合、銀行借入により行われます。そのため、株主構成が固定化されており、普段の経営において、株式の課題に対する意識が希薄化しがちです。 

一方で、資本政策を怠ってしまった結果、業績は非常に良いが、株式が分散して、経営者の持ち分比率が数%という非上場企業もたくさんあります。このような状態では、何か問題が起きたときに、経営者が機動的に重要な意思決定をすることができません。このような事態を避けるためにも、株式の分散を防ぎ、集約化を進めていくことが重要です。

同時に、相続など発生時に、後継者へのスムーズな移動を事前に検討しておくことが必要です。

英知コンサルティングの実績

実績

IPO(株式上場) 9件
第三者承継(M&A 120件
非上場の同族会社 123件
合計 252件

料金

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このページの監修者

代表  清水 一郎

英知コンサルティング株式会社
代表取締役 社長兼CEO
代表パートナー 

Executive Consultant 清水 一郎

<職歴>
・大蔵省(現 財務省/官僚)
・等松青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ
   
/会計士補・公認会計士・税理士)
・東証JQ 精密機器(常務取締役 兼 CFO)
・東証JQ 小売(常務取締役 兼 CFO)
・東証一部 商社(代表取締役副社長 兼 COO)
・当社 代表取締役社長兼CEO(現任)

<学位>
博士(法 学)東京大学大学院 
法学政治学研究科 博士後期課程修了 
博士(経営学)一橋大学大学院 経営管理研究科 博士後期課程修了
修士(経済学)慶應義塾大学大学院 経済学研究科 博士前期課程修了
修士(心理学)早稲田大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程修了

<登録可能資格>(現在、未登録の資格)
公認会計士、司法書士、不動産鑑定士、中小企業診断士、社会保険労務士、
宅地建物取引士、公認内部監査人、CFP、臨床心理士、税理士 

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        代表取締役 社長兼CEO
         代表パートナー  

    Executive Consultant
     清水 一郎
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<専門分野>
経営戦略、営業戦略、マーケティング、間接部門改革、法務、財務、
金融、会計、税務、監査、事業承継、IPO、資産運用、不動産、
組織構築、人事制度、人事評価制度、目標管理制度、コーチング

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