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最終更新日  2024年08月17日

経理内製化コンサル

経理内製化なら東京の英知コンサルティング株式会社へ。経理を内製化した場合も外注化した場合も、それぞれにメリットとデメリットがありますが、概ね売上総利益が5,000万円超、または従業員数が30名を越えたら、経理の内製化をお薦めしております。 

経理内製化支援

 <目 次>

1. 弊社の管理部門の体制

 1-1. 月次決算のスケジュール

 1-2. 四半期決算のスケジュール

 1-3. 期末決算のスケジュール

 1-4. 経営上、決算はスピード重視

2. 経理の外注化(アウトソーシング)とは

3. 経理のアウトソーシングの活用事例

4. 経理のアウトソーシングの費用相場

 4-1. 記帳業務

 4-2. 給与計算業務

 4-3. 決算業務

5. 経理アウトソーシングのメリット

 5-1. コスト削減

 5-2. 専門知識の活用

 5-3. 時間の節約

 5-4. 柔軟性の向上

 5-5. 最新技術の利用

 5-6. 人手不足を解消できる 

 5-7. 業務の属人化を防止できる

 5-8.  コア業務に集中できる

 5-9. 専門性の高いサービスが受けられる

 5-10. 最新の法改正に対応できる

6. 経理アウトソーシングのデメリット

 6-1. 月次決算、四半期決算、期末決算が遅くなる

 6-2. コントロールの喪失

 6-3. 機密情報のリスク

 6-4. コミュニケーションの課題

 6-5. 隠れたコスト

 6-6. 業務の質のばらつき 

 6-7. ノウハウを社内に蓄積できない

 6-8. 経営状況を把握しにくい

 6-9. 今以上のコストを要する場合がある

 6-10. 急な変更への対応が困難になる

7. 経理内製化(インソーシング)の目的

 7-1. 経費削減効果

 7-2. 業務効率化

8. 外注化or内製化を決めるポイント

 8-1. 業務を行う期間

 8-2. コストを比較する

 8-3. 必要な知識や技術のレベルを確認

 8-4. 内製化・外注化の範囲を決める

9. 決算早期化の必要性とメリット

 9-1. 決算早期化による会社のメリット

 9-2. 決算早期化による経理のメリット

10. 決算早期化を阻む要因

 10-1. 個別決算早期化の課題

 10-2. 連結決算早期化の課題

11. 英知コンサルティングの経理内製化支援

 11-1. 経理業務の外注による課題

 11-2. 経理の外注化はメリットとデメリットを比較して

1.  弊社の管理部門の体制

弊社(英知コンサルティング株式会社)の管理部門の体制をご紹介いたします。

弊社の管理部門(コストセンター)に専属の社員は一人もおりません。経理、財務、人事、法務、総務、および情報システムなどの間接部門は、必要な資格を取得したアシスタントの実務訓練の場として公募による「社内副業制度」を導入しています。

経理の場合、日商簿記検定1級以上に合格した者の中より、「経理実務を経験したい」と希望する社員から選抜しています。弊社では、会計業務だけでなく、法人税等の申告書作成まで、「100%内製化」しております。

1-1. 月次決算のスケジュール

・毎月末の3営業日前 月次決算完了(試算表完成)
・毎月末の2営業日前 各種「管理会計資料」の作成および分析作業完了
毎月末の1営業日前 決算取締役会で、月次決算を承認
毎月末日      経営会議を開催し、当月の総括と翌月の重点施策・目標を確認

1-2. 四半期決算のスケジュール

・毎四半期末の4営業日前 月次決算完了(試算表完成)

毎四半期末の3営業日前 四半期決算完了(試算表完成)
毎四半期末の2営業日前 
各種「管理会計資料」の作成および分析作業完了
毎四半期末の1営業日前 決算取締役会で、四半期決算を承認
毎四半期末日      経営会議を開催し、当四半期の総括と翌四半期の重点施策・目標を確認

1-3. 期末決算のスケジュール

・事業年度末の4営業日前 月次決算完了(試算表完成)

事業年度末の3営業日前 期末決算完了(試算表完成)
事業年度末の2営業日前 各種「管理会計資料」の作成および分析作業完了
             中期経営計画のローリングおよび分析作業完了
・毎四半期末の1営業日前 法人税等の申告書一式作成完了
事業年度末日      決算取締役会で決算を承認
             定時株主総会で決算を承認
             税務署等に申告書提出
             全社員参加の拡大経営会議を開催し、当事業年度の総括と翌事業年度の
             重点施策・目標を確認

1-4. 経営上、決算はスピード重視

 決算をいくら正確に行おうと努力しても、決算日から1年間経過をみなければ100%正確な決算はできません。会計で最も重要なのことは「スピード」と「重要性の判定」であると考えます。経常利益の3%程度の「誤差」は容認し「スピード」を優先しています。

毎月末、毎四半期末、および決算日に、翌月、翌四半期、および翌事業年度のキックオフ・ミーティングを開催し、決算日の翌日にスタート・ダッシュができる体制が出来上がっています。

法人税等の申告期限および納税は、決算日から2ヵ月以内です。中小企業の多くは税理士に税務申告書の作成まで委任されていることでしょう。税理士は「税」の専門家ですが「経営」のプロではないため、申告期限ギリギリにならないと決算が確定しません。

決算日から2ヵ月遅れで決算が確定するようでは、そもそも「勝負」になりません。「経営上」好ましい姿とはいえません。これが税理士の実態です。 

 

2.  経理の外注化(アウトソーシング)とは

 経理の外注化(アウトソーシング)とは、自社の経理業務を外部の専門業者などに委託することです。経理のアウトソーシング(記帳代行業)は、古くからからありましたが、働き手不足の背景から近年注目を集めています。

主な業務内容は次のとおりです。   
・記帳、仕訳入力
・請求書、納品書などの受領や発行
売掛金や買掛金の管理
振込データの作成  
給与計算・年末調整  
・決算書作成・申告書等の作成 など

経理業務だけでなく、振込などの財務業務、社会保険の手続き、人事・採用業務など、バックオフィス業務全般を扱う業者もあります。

ただし、注意しなければならないのは代行業者の能力・資質は「玉石混合」なことです。
 

3.  経理のアウトソーシングの活用事例

経理のアウトソーシングは様々なシーンで利用されています。

経理部門に欠員が出たが、新たな人材を雇う余裕がない
・休職の一時的な穴をスポット的に埋めたい
一人に過度な業務負担がかかっているため、専門知識を持つサポーターがほしい
繁忙期だけに発生する残業時間をなくしたい
経営陣が経理業務に多くの時間を割いてしまっている
スタートアップやベンチャー企業で経理の人材を募集しているが、経験者の採用が難しい

 

4.  経理のアウトソーシングの費用相場

経理アウトソーシングにおける業務内容の費用相場は次のとおりです。

記帳業務    1仕訳あたり 50円~100円程度/月
給与計算業務  従業員1人あたり 1,000円程度/月
決算業務    100,000円~300,000円程度

(注)業者により多種多様な料金プランを備えているため、あくまで目安としてください。

 

4-1. 記帳業務

記帳業務は仕訳数に応じて料金設定されるのが一般的です。仕訳・記帳作業のみの場合、1仕訳あたり月額50円~100円程度が相場となっています。

帳簿作成まで委託するかどうかで料金が変動したり、特急料金、税理士監修や会計システム導入支援などをオプションとしてつけられる場合もあります。

 

4-2. 給与計算業務

給与計算業務の料金設定は、基本料+(従業員数×単価)のパターンが多いです。月額換算すると、従業員1人あたり1,000円程度が相場です。

ただし勤怠集計や賞与計算、年末調整は別料金となる場合があるため、業務範囲をよく確認してください。

 

4-3. 決算業務

決算書、勘定科目明細書、法人税等の申告書の作成を代行します。業務内容や事業規模によって金額は大きく変動しますが、中小企業の場合100,000円~300,000円程度が一般的です。

 

5.  経理アウトソーシングのメリット

5-1. コスト削減

フルタイムの経理スタッフを雇うよりも、外注化の方が安価で済む場合が多いです。給与、福利厚生、オフィススペースのコストを削減できる可能性があります。

 
 

5-2. 専門知識の活用

外部の専門家は最新の会計知識や規制に精通しており、高品質なサービスを提供できます。これにより、経理の精度と信頼性が向上させる可能性があります。

 
 

5-3. 時間の節約

経理業務を外部に委託することで、企業内部のリソースをコアビジネスに集中させることができます。特に中小企業にとっては、時間の節約となる可能性があります。

 

5-4. 柔軟性の向上

業務量の増減に応じて、外注先のサービスを柔軟に調整できます。繁忙期にはリソースを増やし、閑散期には減らせる可能性があります。

 

5-5. 最新技術の利用

多くのアウトソーシング会社は、最新の会計ソフトやテクノロジーを使用しています。これにより、効率的な業務の運営ができる可能性があります。

 

5-6. 人手不足を解消できる

企業の働き手不足が慢性化し、実績やスキルを持った人材の採用や維持はますます困難な状況です。アウトソーシングを利用すれば、新たな人材を採用することなく経理の専門スキルを確保できます。求人の過程で生じるコストや採用後の人件費を削減できる可能性があります。

5-7. 業務の属人化を防止できる

経理業務は専門性が高く、処理手順や必要情報を担当者だけが把握している状態になりがちです。属人化すると担当者の不在時に業務が停滞するほか、退職時の引き継ぎに時間とコストがかかります。経理アウトソーシングなら業務の属人化を防ぐ可能性があります。

5-8. コア業務に集中できる

コア業務とは、収益や業績の向上、あるいは経営に直結する業務を指します。事業を発展させるためには、そのようなコア業務に注力する必要があります。
しかし、従業員数の少ない中小企業では、1人で複数の業務を担当しなければなりません。煩雑な経理業務に時間と労力を割き、他の戦略的な業務やクリエイティブ作業に取り組めないことも多いでしょう。経理アウトソーシングの導入により、業務負担が軽減しコア業務に集中できる可能性があります。

5-9. 専門性の高いサービスが受けられる

経理アウトソーシング業者は、高い専門性と豊富な実績を持っている場合もあります。専門業者に経理業務を代行してもらうことで、専門的なサービスを迅速かつ安定的に受けられる可能性があります。

5-10. 最新の法改正に対応できる

経理業務は法改正や制度変更と密接に関連するため、正しく処理できているか不安を感じる担当者も多いでしょう。
経理アウトソーシング業者の中には、最新の法改正や会計基準に精通している業者もあります。サービスの利用により税法認識の誤りや人的ミスの防止につながり、会計処理の正確性が向上する 可能性があります。

6.  経理アウトソーシングのデメリット

6-1. 月次決算、四半期決算、期末決算が遅くなる

税理士は「税」の専門家ですが「経営」のプロではないため、何故、決算の早期化が必要か理解できません。よって、申告期限ギリギリにならないと決算が確定しません。特に決算が集中する3月期決算では、その影響は極めて大きくなります。

決算日から2ヵ月も遅れで決算が確定するようでは、そもそも大企業と「勝負」になりません。

6-2. コントロールの喪失

経理業務を外部に委託することで、日常の業務やプロセスに対する直接的なコントロールが減少します。これにより重要な決定が遅れたり機会損失が生じる可能性が高くなります。

6-3. 機密情報のリスク

企業の財務情報が外部に渡るため、データセキュリティやプライバシーのリスクが増加します。不正アクセスや情報漏洩のリスクを十分に管理する必要があります。

6-4. コミュニケーションの課題

外部のサービスプロバイダーとのコミュニケーションに問題が発生することがあります。特にタイムゾーンの違いや言語の壁がある場合、スムーズな連携が難しくなることがあります。

6-5. 隠れたコスト

初期の導入費用、トレーニング費用など、予期せぬコストが発生することがあります。また、追加のサービスやカスタマイズが必要になる場合もあります。

6-6. 業務の質のばらつき

サービスの品質がアウトソーシング先によって異なるため、期待する品質を常に維持できるとは限りません。適切な業者を選定することが重要です。

6-7. ノウハウを社内に蓄積できない

経理アウトソーシングを利用することで、従業員による経験の機会が失われます。社内に経理業務のノウハウが蓄積されないため、内製化した際には知識を一から習得しなければなりません。今後、内製化の可能性を残す場合は、業務の一部のみを外注するなど人材育成を妨げない工夫が必要です。

6-8. 経営状況を把握しにくい

経理業務をアウトソーシングすると、数字のタイムリーな変動を把握しにくくなります。数字の把握が遅れると適切な分析ができず、経営判断に影響をおよぼす可能性があります。外注業者への丸投げではなく、密な情報共有により経営状況を把握することが大切です。

6-9. 今以上のコストを要する場合がある

アウトソーシングする業務の範囲や品質によっては、内製化に比べて費用が高くなる場合もあります。業務変更などにともなう追加コストの発生も視野に入れ、費用対効果を慎重に考慮したうえで契約することが大切です。

アウトソーシングを決めかねる場合は、業務プロセスのマニュアル化やDX化の推進など、自社でできることから始めてみてください。

6-10. 急な変更への対応が困難になる

経理アウトソーシング業者は契約書の範囲内で業務を行うため、イレギュラーな事態に対応しにくいというデメリットがあります。社内に経理業務の担当者がいない場合、トラブル発生時の対応にタイムラグが生じることを視野に入れましょう。
業務の遅延や品質低下を防止するためにも、急な変更への対応方法や速度などの事前確認が必須です。 

 

7.  経理内製化(インソーシング)の目的

7-1. 経費削減効果

外部に委託する場合は、月額費用+オプション費用がかかることが一般的です。イレギュラー対応があれば追加でさらに費用がかかることも少なくありません。専門知識が必要な業務であればより料金も上がります。これらを自社で補うことによって、外注費等の経費を削減できます。

     

7-2. 業務効率化

外注化する場合は、システム自体に対しては専門知識が豊富ですが、自社業務については理解していないことも多いでしょう。定型的な単純作業では効率化ができても、状況判断が必要な非定型業務においては効率が下がる可能性もあります。

 

8.  外注化or内製化を決めるポイント

外注化or内製化のどちらを選択すべきか悩む場面も多いことでしょう。ここではどちらを利用するか決めるためのポイントを紹介します。
     

8-1. 業務を行う期間

対応する期間の長さによっても判断することが可能です。短期であれば知識やスキルが備わっている外注化を利用し、長期であれば社内での知識やスキルといったノウハウの蓄積を考えて内製化する等、使い分けていきましょう。

     

8-2. コストを比較する

外注化によるコストと内製化による人件費や設備投資費を比較してどちらが費用を抑えられるか確認しましょう。長期的に運用を継続していくためには、なるべく費用は押さえたいところです。

     

8-3. 必要な知識や技術のレベルを確認

業務に必要な知識や技術のレベルを把握し、自社にそれらが備わっている人材が確保できているか確認しましょう。そして、どちらを利用するか判断することをおすすめします。

     

8-4. 内製化・外注化の範囲を決める

すべてをどちらかに統一する必要はありません。一連の流れにおいて、上記3つのポイントでメリットを多く受けるためには、どの部分を内製化・外注化すればよいか把握することが大事です。このように範囲を決めて導入を検討しましょう。

     

9.  決算早期化の必要性とメリット

9-1. 決算早期化による会社のメリット

 

     

近年は通信環境の整備や通信機器の普及により、情報伝達のスピードが速くなっています。そのため経済情勢や市場ニーズの変化などを素早く察知し、いち早く対策を立てることも企業競争力の重要な要素になってきています。そのようななかでは自社の決算スピードの重要性も増しています。

決算早期化がかなえば、自社の事業分析を素早く行えるため、経営陣はより迅速に経営戦略の立案が可能となります。合理的なコスト削減や資金繰りの効率化をすることにより、キャッシュフロー改善を従来よりも前倒して行うことで、早く効果を得ることができます。また、外部へ決算情報を公開する観点からも、決算の早期化が望ましいと言えます。

     

9-2. 決算早期化による経理のメリット

決算早期化は経理部にもメリットをもたらす可能性があります。決算早期化のためには業務効率化が欠かせないため、経理業務全体の効率化が図れるはずです。その結果、効率化により生じた余裕をほかの経理業務に充てることが可能です。

経理担当者の繁忙期が短期化するのも大きなポイントでしょう。決算期は残業が多くなる経理部も少なくありません。決算期の業務負担が重い会社は、決算早期化がそのまま経理部の働き方改革にもつながります。

 

10.  決算早期化を阻む要因

10-1. 個別決算早期化の課題

決算の流れは大まかに言うと、「日々の記帳」「試算表による日々の記帳の確認」「決算に伴う調整」です。書類出力作業や調整など決算特有の業務もありますが、基本となる記帳や、試算表による確認作業は日々の業務の延長線上にある業務と言えます。特別な作業ではないはずですが、スムーズに進まないことも多いようです。個別決算に時間がかかる会社は、次のような課題があると考えられます。

①必要な書類が経理に届くまでに時間を要する
経費書類、請求書や納品書などが集まらず、勘定科目の残高確定に時間がかかります。

②書類の入力作業が非効率的
書類が集まっても手入力が多く、入力作業に時間がかかります。

③既存会計システムの使い勝手が悪い
例えば「各部門データの連携が悪い」「出したいレイアウトでデータが出力できない」といった会計システムは、手間がかかります。また、法改正のたびに手作業で修正が必要であると、業務量が大幅に増えてしまいます。そもそもシステムの処理速度が遅く、効率化したくともできないケースもあるでしょう。 
   

10-2. 連結決算早期化の課題

連結決算は子会社および関連会社を含めたグループ全体の決算方法のことです。個別決算の作成では問題ないと仮定すると、主に親会社が子会社及び関連会社の財務諸表を取りまとめるプロセスに阻害要因が存在すると考えられます。

①子会社等の会計方針が異なり、連携がうまくいかない
最初に子会社等から、連結財務諸表の作成に必要な情報を収集します。必要情報は個別財務諸表のみならず、関係会社との取引明細や未実現損益計算書類など多岐にわたります。子会社等と提出時期をすり合わせて、必要な書類をすべて集めなければなりません。連携がマニュアル化されていないと、毎回同じ苦労が生じかねません。

②子会社等と書式や勘定科目体系が異なり、手作業による調整が必要
集めた項目の名称や書式などが統一されてないと、確認や調整の手間が増えます。例えば子会社ごとに取引先コードや勘定科目の設定が異なる場合は、連結の際に手作業で調整が必要です。取引コードや勘定科目を親子間ですり合わせることができればいいのですが、会計システムが異なるとシステム上のすり合わせが難しいこともあります。

なお、親子間の取引や子会社間の取引など、連結決算で必要な調整を行うためのデータに齟齬(そご)がある場合は、確認して正しい金額を算出しなければならず、やりとりがスムーズでないとそれだけで時間が取られてしまいます。

上記のほか、決算業務の全体的な課題として、絶対的な経理人員の不足も考えられます。一般的に経理部においては繁忙期と平時で必要な人員数が異なり、平時を基準とした人員で決算業務をこなしている場合があるからです。人件費の無駄を省く観点からは、そのような企業も少なくないと推測されます。しかし、業務体質の健全化のためには解決を図っていきたいところです。

このような課題を解決するためには、業務効率化とシステムの見直しが有効です。2つを順に紹介します。

     

11.  英知コンサルティングの経理内製化支援

ご紹介するお客様は、従業員約30名の製造業を営んでいる中小企業で、仕訳入力作業を税理士事務所に全て外注していました。 

そのため、月次決算の完成が遅く、会計が経営判断に活かせないという状況に長年悩みを抱えていました。 お客様の会社では経理業務を内製化できる状況が整っているため、メリットとデメリットを天秤にかけてアウトソーシングを継続するか、内製化に踏み切るかを判断したいという相談をいただきました。 

今回は、システム連携などによる経理業務の内製化、そして実務指導を支援した事例をご紹介します。

 

     

11-1. 経理業務の外注による課題

この企業の社長と担当者にお話を伺ったところ、以下のような課題が浮き彫りになりました。     

課題1. 慣例化したアウトソーシン

社内人材が成長し、内製化が可能な状態になっていましたが、以前からの慣習という理由でアウトソーシングを継続していました。 このように、実際には経理の内製化が可能なのにアウトソーシングしている企業は少なくありません。敢えてアウトソーシングを選択する企業もありますが、慣例として外注をし続けているのであれば、内製化も検討する必要があるのではないでしょうか。

課題2. 税理士事務所の仕訳データ連動が一切ない

税理士事務所で全ての仕訳入力を手入力で行っていたため、仕訳については一切、データの連携を行っていませんでした。 そのため、転記時にミスが生じたり、税理士事務所の担当者が変わると、摘要等の書式ルールも変わってしまい過去の仕訳が検索しづらくなっていました。

課題3. 月次決算が遅い

アウトソーシングは月次決算の完成も遅く、約1.5ヶ月のズレが発生していたため、せっかくの会計データを経営に活かすことができない状況でした。 月次決算が遅れたことで、、海外送金等の為替レートの変動に気づくことができず、為替差損が発生したり、システム利用料等の経費使用額の把握が遅れ、解約すべき契約が更新されてしまうといった不利益・機会損失が生じていました。

課題4. 不正確なデータによる二重転記業務の発生

基幹システムと会計システムが連動していないことが原因で、販売管理システム上の債権債務が不正確になってしまっていました。 そのためエクセルで手動管理をしていました。

債権債務がズレてしまうのは自社が把握している金額に対して、仕入先から届いた請求書に不一致が発生した場合、基幹システム上で金額のズレを修正せずに、仕入先の金額をそのまま支払っていたことが原因です。そのため基幹システムとエクセルの残高が不一致になっていました。

二重転記にかかる時間は月約50時間、基幹システムの残額を取引ごとに1件ずつ確認し、前月データを見ながら全て手入力するなど、とても労力のかかる業務でした。転記作業は生産性がないだけでなく、ミスの原因にもなるため、もしも経理業務に重複・転記作業があるなら、速やかに改善すべきと言えます。

11-2. 経理の外注化はメリットとデメリットを比較して

今回のお客様は内製化に踏み切りましたが、仕訳記帳をアウトソーシングすることにはメリットもあります。事実、内製化できるのにアウトソーシングしている会社は少なくありません。

例えば、会計に関する情報を社内に非公開にすることで、経理が不正を行えない体制を維持する場合です。

また、経理は事業部門からの数字をまとめる所までを行い、記帳のみアウトソーシングするケースもあります。外注化することで、記帳ミスを防ぐことが可能だからです。

その他、仕訳記帳など生産性の低い業務は、単価の高い社員には任せないと判断する会社も少なくありません。

その場合、経営資料等の作成など高度な業務に特化させることで、コストパフォーマンスの最大化を図ることが目的です。

今回のお客様は、弊社に問い合わせをいただく前、経理に関する相談を基幹システムのベンダーや税理士事務所に相談していたそうです。しかし、ベンダーは会計数値のことがわからない、税理士事務所は基幹システムを把握していないということで、誰に相談しても回答が得られない状態でした。そこで、システムにも会計数値にも精通し、解決策が提案できる英知コンサルティング株式会社にご相談をいただきました。

今回の事例以外でも、
税理士事務所は記帳はできるが経理社員に実務的な指導はしてくれない。
・システム会社はシステムの操作方法は教えてくれても、記帳ルールにある「勘定科目」「消費税計算方法」「各数値の集計基準」などは指導してくれない

という話を耳にすることがあります。同じような悩みを持つ方は一度、英知コンサルティング株式会社にご相談ください。

 

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経営コンサルティング、および組織・人事コンサルティングなど、様々なサービスをご用意し、企業様の「人材育成による業績拡大」をご支援させて頂いております。

経営コンサルタントに依頼することは、経営幹部を1人雇うことと同じと考えます。当社のコンサルタントが、中小・中堅企業経営者様の経営参謀・戦略ブレーンとして経営者様を継続的にサポートして参ります。

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このページの監修者

代表  清水 一郎

英知コンサルティング株式会社
代表取締役 社長兼CEO
代表パートナー 

Executive Consultant 清水 一郎

<職歴>
・大蔵省(現 財務省/官僚)
・等松青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ
   
/会計士補・公認会計士・税理士)
・東証JQ 精密機器(常務取締役 兼 CFO)
・東証JQ 小売(常務取締役 兼 CFO)
・東証一部 商社(代表取締役副社長 兼 COO)
・当社 代表取締役社長兼CEO(現任)

<学位>
博士(法 学)東京大学大学院 
法学政治学研究科 博士後期課程修了 
博士(経営学)一橋大学大学院 経営管理研究科 博士後期課程修了
修士(経済学)慶應義塾大学大学院 経済学研究科 博士前期課程修了
修士(心理学)早稲田大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程修了

<登録可能資格>(現在、未登録の資格)
公認会計士、司法書士、不動産鑑定士、中小企業診断士、社会保険労務士、
宅地建物取引士、公認内部監査人、CFP、臨床心理士、税理士 

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        代表取締役 社長兼CEO
         代表パートナー  

    Executive Consultant
     清水 一郎
-------------------------------------
<専門分野>
経営戦略、営業戦略、マーケティング、間接部門改革、法務、財務、
金融、会計、税務、監査、事業承継、IPO、資産運用、不動産、
組織構築、人事制度、人事評価制度、目標管理制度、コーチング

-------------------------------------

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