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褒めて育てる|東京の英知コンサルティング株式会

褒めて育てる|東京の英知コンサルティング株式会社。部下を褒めて育てていますか。ほめられるとわが身が損なわれるのもかえりみず、逆に、そしられるとわが身が破れることも知らずに振る舞うのは人間の常です。

褒めて育てる

はじめに

企業は存続することが最も重要であり、それが社会的責任を果たすこととなります。そして、継続して利益を生み出していくことで存続が可能になることは言うまでもありません。さらに、利益を常に生み出すためには、強い「組織」の存在が不可欠です。

そこで、改めて強い「組織」とは何かと考えると、高い経営戦略の遂行能力を持ち、かつ高い状況変化に対する適応能力を持つ組織であると定義づけられます。 つまり、目的に向かって着実に業務をやり遂げる力と、自らを変革し結果を出す力がある組織が強い「組織」であると言えます。

「組織」は人の集まりであり、高い遂行能力も高い適応能力もその担い手は「組織」に属する人に他なりません。したがって、強い「組織」をつくるには「組織」に属する一人ひとりの行動様式が重要であり、その行動様式を束ね、経営者とメンバーをつなぐリーダーの能力が大きく問われます。

リーダーが高い遂行能力を発揮するために「いかに上手くメンバーを動かしていけばよいか」をテーマに取り上げました。 「成功に導く組織力をいかに生みだすか」これがリーダーに与えられた究極の課題であり、同時にこれは私どもコンサルタントの日頃の活動にも当てはまることです。

リーダーの皆さんと共に「組織」を動かし、大きな経営成果を上げていくためには、メンバー全員がよいパフォーマンスを発揮し、かつ成長できる環境や仕組みを作り上げることが必要です。いかにメンバーを動かしていくのか、改めて振り返る機会にしていただければ幸甚です。 

部下を褒めていますか?

組織の成果を上げようとする際に、メンバーに「なぜもっと売り上げが伸びないのか」、「なぜもっとコストが下がらないのか」と感情のままに声を荒げて言うことは容易です。 

しかし、日常的にそうした言葉を掛けられていると、メンバーは「そんなことを言われても自分なりに努力をしている」、「そんなことを言われても難しい」と必ず反発の気持ちを抱くようになるものです。

そして、声に出さずに殻に閉じこもるだけで、なかなか良いパフォーマンスを発揮することはないでしょう。努力しても成果が出せない理由は何か、売り上げが伸びない、コストが下がらない背景にある問題に対しては、今、少しでもできたことを褒め、 次にどうしていこうかと考えさせることで、ゴールに到達する道筋が見えてきます。

ある新人営業マンの例で考えてみましょう。目標(ゴール)は売上目標を達成することです。したがって、その営業マンの成長を見ようとすると、売上目標に到達したかどうかにどうしても重点が置かれます。

そして、上司や先輩は売上目標を達成した際にほめる(結果承認)、または、目標に到達しなかった際には、「なぜ」と問い掛ける訳ですが、よい結果をほめたり、悪い結果を振り返らせたりする行為自体は、何ら難しいことではありません。ただ、それだけで新人営業マンの成長を促すことができるでしょうか。

新人営業マンが目標達成に至るまでにはさまざまなプロセスを経なければなりません。例えば、お客様に会えた、商談することができるようになった、商談をまとめて企画書を作れるようになった、お客様の前でプレゼンテーションができた、といったプロセスです。

そのプロセスの一つひとつで、できたことを褒め(事実承認)、次のステップを考えさせることが、自信をつけ、やる気を起こさせることにつながります。そして、広い意味で「存在を認める「感謝する」「仕事を任せる」と、自分自身の存在をリーダーが認めてくれていると感じ、その人の為に頑張ろうという気にもさせることができます。新人営業マンにしても、「常にあなたを見ている」という姿勢を示せば、より積極的に仕事に取り組むようになっていきます。

一方、メンバーをほめないリーダーに多く見られるのは、自分の期待まで到達していないと考えてしまう、立場上ついつい厳しく言ってしまう、なかなか一人ひとりのメンバーと話しをする時間がとれない、といった問題です。組織から結果を早期に求められる、メンバーの成長を待てない、自分でやった方がうまく行く、そもそも褒めることが苦手だ、などと考えてしまうことが背景にあるように思われます。

 

その結果褒めらられることの少ないメンバーは心を開かず、組織のパフォーマンスが一向に上がらないばかりでなく、かえって非効率な試行錯誤を要求することとなり、メンバーの成長を停滞させ、目標到達までになかなか至らない、という負のスパイラルに陥ってしまうのです。

鎌倉時代の僧 日蓮は、次のように仰せになっています。 

『ほめられぬれば我が身の損ずるをも・かへりみず、そしられぬる時は又我が身のやぶるるをも・しらず、ふるまふ事は凡夫のことはざなり』

<現代語訳>

「ほめられるとわが身が損なわれるのもかえりみず、(また逆に)そしられるとわが身が破れることも知らずに振る舞うのは、凡夫の常である。」

仮に社員が経営者と同じ仕事ができたとしたら、経営者と同額の賃金を支払わなければなりません。「人材育成」は、時間が掛かるものと割り切ることも必要だと考えます。故に、経営者の「器の大きさ」を問われるりです。

「褒める」と「おだてる」は違う

褒めることは大切だと分かってはいるけれども、面と向かってほめるのは難しいと感じている皆さんは少なくないでしょう。 

褒めることは何か相手に媚びるかのようで好まない、普段ほめていないので今さら何か魂胆があるのではないかと、誤解されるぐらいなら何も言わない方が良い、褒め言葉は特別なものであり容易には使えない、 そもそも何を言葉にすればよいのか分からない、これらが褒めることを苦手とする理由によく挙がります。

これらに共通して言えることは、いずれも「褒める」行為そのものを、自分中心に考えていることです。それらは真の「褒める」行為ではなく、むしろ自分のために相手に影響を与えようとする「おだてる」という表現が適切です。 褒めるのが苦手な人には、この「褒める」と「おだてる」の区別がついていないことが多く見られます。

私はコンサルティングの現場で「ありがとう」という言葉を積極的に使うことを心がけています。 また「嬉しい」という感情を表すようにも心がけています。例えば、ちょっとした改善提案をしてくれたパート社員の方に「ありがとう」と言葉をかけるなどです。

自分が抱える悩みをこのように解決しよう、と相談に来た若手社員に「前向きに考えてくれて嬉しい」、と言葉を返すといった具合です。 そして、したたかな計算でおだてて何かに取り組んでもらうよりも、その場で起きたことを素直にほめ、喜びを表現することが、確実に次のステップに繋がっていくことを日々実感しています。

「褒める」ことの重要性についてお話しました。それはメンバー一人ひとりの努力を正しく評価し、個人のモチベーションをアップさせるためにも大切なことです。

しかし、メンバーの行動や考え方に問題が見られる場合には、あえて苦言を呈することもリーダーの重要な役割です。いつも「褒める」ばかりではリーダーの任務は務まりません。 つまり、「褒める」と「叱る」をアクセルとブレーキのように使い分ける必要があります。

「叱る」ことの難しさ

ある小学生のサッカー大会でこんなシーンを目の当たりにしました。 キックオフから一方的な試合展開。明らかに力の差が見られるチーム同士の対戦でした。そして、試合時間半ば過ぎだったでしょうか、一方的に押されていたチームが初めてのシュートチャンスを迎えました。しかし、惜しくもシュートは枠の外。

すると、それまで大声で怒鳴っていたコーチが、試合中にもかかわらず、シュートを外した選手をピッチの外に出してこう叫んだのです。「もう出る必要はない!帰れ!」と。

一人少なくなってしまったチームはさらにガタガタになり、コーチの声のボリュームはさらに上がり、ピッチ内の選手は委縮し、ミスを連発。結果、数えきれないほどの失点をし、敗れました。

そのコーチがその場面で何を指導したかったのかは定かではありません。ただ、委縮した子ども達にコーチの真意が届くことはないことだけは確信が持てました。さらに付け加えるのであれば、シュートを外して怒鳴られた子どもは、対戦相手のチームの子どもと比べて遜色のないレベルに見えたということです。果たして子供たちの能力を引き出す手段として大声を上げることが適切だったのでしょうか。

感情に任せて「怒る」とは容易なことです。しかし、相手のプライドは大きく傷つき、怒られた記憶しか残らないでしょう。一方、「叱る」とは「しかるべき道を諭す」の略です。今回のケースを通して何を相手の記憶に留めたいのかを明確にし、一貫した姿勢を持って、相手の立場に立って傷つけることのないように伝えることが「叱る」ということです。

「褒める」ばかりで上手く行くのであれば、それに越したことはありませんが、時には「叱る」ことも求められます。個人の感情を脇に置き、「叱る」ことで組織的な信頼感を醸成することがリーダーには求められます。

私自身も、先程の小学生サッカーチームの事例を他山の石として、今日は上手く「叱る」ことができただろうかと自らの発言を振り返ることを忘れないようにしています。

効果的な動機付けで強い「組織」へ

リーダーがメンバーを動かして組織のパフォーマンスを高めていくためには、相手の心を開いて自らの考えをしっかりと伝えねばならず、そのために効果的に「褒める」、または「叱る」ことが重要であることを述べてきました。

アブラハム・マズローは、欲求の構造をピラミッド型の5段階のモデルでとらえました。「衣食足りて礼節を知る」と言いますが、人は生理的欲求(生きていくための基本的・本能的欲求)や安全欲求(安全・安心な暮らしを送りたいという欲求)、 社会的欲求(集団に属したい、仲間が欲しいという欲求)といった低次の欲求が満たされると、職場や地域社会のコミュニティの中で他者から認められたいという、より高次の“尊厳欲求”を感じ始めます。

ところが、この「尊厳欲求」が満たされないと、人は劣等感や無力感などを感じることになります。つまり、誤った褒め方や叱り方は、メンバーに劣等感や無力感を植え付けるだけでなく、より高次の自己実現欲求も持たなくなり、 潜在的な資質や成長の芽が出ないように抑えつけてしまう危険性をはらんでいます。

これまで述べてきたように、正しく「褒める」、または「叱る」ことで「あなたに常に関心を持っているよ」と言葉と態度で示すことが人をやる気にさせ、強い「組組織」をつくるベースになります。

終わりに

「ほめる」「しかる」を上手く組み合わせた話法について紹介します。その話法とは、相手の心を開いてから本題を伝え、感謝と期待で締めくくる「サンドイッチ話法」です。以下にそのステップを記します。

①明るく感謝の言葉やほめ言葉を交えたプラスの話から始め、相手の心を開く
②本題(改善、要求、依頼)を話す
③最後に再び感謝や期待などを含めたプラスの言葉で締めくくる

例えば、生産現場の生産性向上のために設備改善を提案してきたメンバーに対して、まずは作業改善から行っていくべきだと伝える場合を考えてみましょう。

単に「お金がかかる提案ばかりではダメではないか!」と叱るのではなく、「今回はよく検討をしてきてくれたね、ありがとう。ただ、残念ながら、今回は予算が取られていないし、設備改善だと時間もかかってしまう。 まず作業改善から考えてみたらどうだろうか。 君ならきっとよい改善案を見つけてくれると期待しているよ。」というように、 否定的な表現(改善、要求、依頼)を肯定的な表現(感謝、期待)で挟み込むことで、相手を否定するような内容を奮起させる「ほめ言葉」にガラリと変えることができます。


このように強い組織をつくる上では、リーダーのメンバーに対する効果的な動機づけが不可欠です。 英知コンサルティングのはコンサルタント、自らがそうした技術を現場で実践し、リーダーの育成に努めています。組織の最大パフォーマンスを引き出す当社の取り組みに、ご関心をお持ちいただければ幸いです。

2021年7月3日

英知コンサルティング株式会社
代表取締役 社長兼CEO
Executive Consultant
清水  一郎 

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